さあ、中法研のカリキュラムはお分かりになりましたね。
では、中法研の司法書士講座に参加した場合に、あなたの生活はどのようになるでしょう?
もちろん、今までとは一変して「司法書士試験合格を第一に考える生活」に変わるのですが、そうは言っても、いきなり朝から晩まで勉強漬けという訳にはいきません。
勉強の習慣を身に付ける
勉強の習慣がない人は、まず勉強の習慣を身に付けるところから始める必要があります。
では、勉強の習慣はどうやったら付くのでしょうか。合格へ向けた強い決意、モチベーションはもちろん大切です。しかし、気持ちの強さや根性だけではなかなか勉強は続きません。社会人の方は、思い出してください。
中学生や高校生の頃は、今から考えられないくらい、毎日、毎時間勉強を続けられましたよね。あれは、当時根性があったからでしょうか?もちろん、今よりも無理が利いて受験勉強を深夜までやったという方もいるでしょうが、一番大きい理由は「勉強する環境が整っていたから」だとは思いませんか?
友達みんなが毎日教室に集まって、決められた時間割に沿って先生が交代で授業をしてくれる。3、40人が教室で先生の授業を聞くから、授業中はつい周囲の勢いに乗せられて勉強できていた。
どうでしょう。心当たりがないでしょうか。
今から2年間後の試験合格を実現するためには、「継続して続ける」ということが絶対に必要になります。そして、継続するには、強い意志だけではなく、「勉強しやすい環境」が必要になります。
自分の机は今どういう状態でしょうか?
物置になっていたり、趣味の作業台になっている場合には、まず、机の上を綺麗に片付けましょう。勉強に関係ないものは、別の場所へ移します。これだけで、随分と勉強しやすくなります。
机がない人は、まず、机を買ってきましょう。出来るだけ大きい天板の机が良いです。司法書士の勉強では、テキストのほかに、六法、過去問集などを同時に広げます。スペースは大きいほうが便利です。
イスも大切です。床がフローリングの場合は、キャスターが転がりすぎると腰に負担が出ます。お勧めはダイニング用のイスです。キャスターがないのでぐらぐらせず、勉強に集中できます。
全体構造講座・民法基礎力養成講座はペースメーカーに
自宅学習用の全体構造講座と民法基礎力養成講座は、予習・復習のペースメーカーにしてみてください。全体構造講座では復習が必要というほどの内容を扱うわけではないので、どんどん聴き進めて構いません。
民法基礎力養成講座へ入ったら本格的に予習・復習をしてください。予習は短時間にします。テキストをぱらぱらと眺めるだけで十分です。講義を聴いたら、復習をします。復習は大切です。まず、その日扱った範囲のテキストを見返します。先生が重要だと言った箇所をチェックし、どんな内容の話だったかを思い出してください。思い出すことができれば、それは授業内で理解できたといえます。
ちょっとあやふやな場合には、テキストの前後を読み返します。この作業を終えたら、択一過去問集を開きます。
今日やった範囲の出題問題を見て、どういう出題がされているかを確認します。答えを予想して解説を読みます。
最初のうちは正解する必要は全くありません。どんな問題がどれくらい出題されているのか、を確認するのが最初の目的です。本試験という「敵の正体」を把握するのです。
目的が把握できていると、日頃の勉強で無意識のうちに、必要な勉強をする方向へ頭が働きます。
復習の時間は、長くても講義と同じ時間にとどめましょう。復習は必要ですが、長くやりすぎても効果はそれほど上がりません。その日に理解し切れなかった部分は、印をつけて一旦「保管」します。そして、しばらく経ってから戻ってきてまた見るのです。
すると、不思議なことに今度はするりと理解することができたりします。 まずは、完璧な理解ではなく、毎日継続することに注意を割いてください。
民法実力完成講座で択一の学習をする
民法実力完成講座が始まると、講義の内容がレベルアップし、詳細な話が多くなります。択一試験で問われる知識を確認しますので、復習ではテキストのチェックとともに、択一過去問の勉強の割合を増やします。
このように、民法基礎力養成講座・民法実力完成講座を通じて、学習の早い段階から民法の択一問題に触れ、択一対策を始めます。知識の有無といった「自分の力」は、問題を実際に解いてみて初めて分かるものです。「聴いただけで解ったつもり」という不安定な状態を認識し、早めに潰すのです。早い時期に重要な民法の択一をやるということは、いわば「早期発見・早期治療」につながり後々の合格へ向けて大きなスタートダッシュをすることができます。
さらに、不動産登記法に入った段階で民法の択一がある程度できるようになっている必要があります。というのも、民法が解っていないと、個々の登記のイメージが湧かないため、不動産登記法の理解に影響が出てしまうのです。「民法で学ぶべき部分は民法の講義があるうちにマスターしてしまうぞ!」という気持ちで択一学習を行ってください。
このように択一を早くからやっておくと、不動産登記法の新しい知識を学習しながら、並行して民法の択一の復習を行うこともできます。
疑問が出てきたらしめたもの〜質問しよう!
勉強していて疑問点が出てきたら、それはとても喜ばしいこと。
理解を深める大きなチャンスです。ぜひ、質問をしてみましょう。
中法研では質問カードを用意しています。
(画像をクリックするとサンプルが表示されます)
疑問点を質問カードへ文章で書きます。これには重要な学習効果があります。質問内容を書くためには、まず自分が何を解っていないかを明らかにしなければなりません。そのためには、頭の中の情報を整理する必要があります。質問を書いているうちに、疑問が解消してしまうこともあるくらいです。また、書き表すことで意識に深く刻み込まれますから、質問した内容というのはいつまでも覚えています。
質問をした分だけ合格に近づくのです。
不動産登記法は難解に感じるもの
不動産登記法は手続法です。手続法は文字通り「手続」を定めたものですから、暗記の要素が増えます。また、今までの民法とちがって実生活であまり馴染みがありません。イメージしずらいために民法のような速さで理解できないこともあります。用語も少し難解に感じられるので、同じ日本語でありながら「外国語を聞いているようだ」という感想を持つ人もいます。
しかし、法律の学習全般に言えることですが、法律は一度で完全な理解をすることは難しい学問です。何度も繰り返し勉強することで徐々に理解が深まります。頭のほうから完璧な理解をして積み上げてゆく勉強とはちがうタイプの学問といえます。
不動産登記法にも民法のときと同じことが言え、「これはどういうことだろう?」と解らないところが出てきても、印だけして先に進みます。最後まで行ってもう一度戻ってみると、すんなり理解でき、今度はなぜ前回理解できなかったかが不思議になったりします。
暗記すべき部分は講義で先生が指摘してくれます。復習ではこの暗記の作業を行ってください。テキストのチェックを見返し、なるべく紙に書き出します。眺めているだけではなかなか記憶に残りません。暗記が得意だ、という場合以外は、ぜひ紙に書いて覚えてください。
これを続けると、そのうちに「手が覚えている」という感覚を味わうことができます。何かを思い出そうとするときに、あたかも手が覚えているかのように「この定義はこれくらいの分量があって、こんな単語が含まれていた」というヒントが見つかるのです。
不動産登記法は、おそらく一度だけでは完全な理解に達することが難しいでしょう。それは、不登法自体の難しさがあることと、民法の理解が前提となるため、民法の理解が深まるにつれて不登法の理解も追いついてくるという面があるためです。
「不登法の授業が終わるのに、わからない部分が沢山残ってしまった」という人は、ひとまず不登法を終わりにして、授業に合わせて会社法へ移行してください。
会社法・商業登記法は融合して理解する
会社法・商業登記法は中法研では一体化して講義を進めます。カリキュラムの説明でも書いたように、両科目は非常に密接しているため、一緒に学習するほうが効果が高いのです。
会社法は900条以上あり、民法に並ぶ大型の法律です。初めのうちは目新しいので楽しく勉強できますが、条文数が多いために、しばらくやっても大きな海を漕ぎ続けているような不安感があって、「どこまでやれば向こうの陸地が見えてくるのだろう」というような気持ちになるかもしれません。
しかし、そこを我慢してコツコツ勉強を続けると、やがて類似の制度があちらこちらにあることがわかり、効率的に理解することができるようになります。会社法は、民法と同じくらい大きな法律なのに、出題は8問しかなく、努力の割に成果が乏しいと感じることがあるかも知れませんが、記述式の出題に実体法である会社法上の要件を問う問題がほぼ毎年出題されていますので、力を抜くことなく、得意科目にしてしまうつもりで勉強してください。
いよいよ最初の試験直前期〜択一足切り点突破へ!
会社法・商業登記法が5月に終わると、7月の試験が一月後に迫っています。
授業は一旦中断し、自宅での直前期学習に入ります。
ここでやることは、ひたすら択一の学習です。本試験で足切り点を突破するためには、弱点があってはいけません。自分の得意分野と不得意分野をはっきり分けて、知識の穴を埋める作業に集中します。
過去問集を中心にやって、できる問題は思い切ってどんどん外してゆきます。一度できた問題は、本試験でも正解できますから、もう確認しなくても大丈夫です。一度間違えた問題でも、その後にできるようになったら、外してゆきます。
こうして外すことで、目の前のやるべきことを減らし、最後には本当に苦手な問題・知識だけを残します。
これを試験の1週間前に全科目見直して、試験に臨みます。
本試験後は弱点分析をする
本試験を受け、それぞれ感想をもつことになります。
「この調子でいける!」と自信をつける人はそのままの気持ちで2年目の勉強をしてください。
弱点がはっきりした人は、同じ失敗をしないように穴を埋める作業を計画の中に織り込みます。
沢山勉強したのに、思ったほど成果がでなかった人は、勉強方法の修正が必要になります。
中法研では、本試験終了後の夏の間に「弱点分析会」を行っています。 本試験の結果を見ながら、何が良くて何が足りないかをチェックします。こうすることで2年目にやるべき主要科目の学習方針が明確になり、安心して勉強を続けることができます。
2年目の学習〜マイナー科目
秋からはマイナー科目が始まります。
民事訴訟法(執行・保全)や供託法、司法書士法は暗記の要素が強い科目です。過去問を徹底することで合理的な勉強を進めることができます。授業を聴いて、該当範囲のテキストをチェックし、択一過去問を解く、という勉強を継続してください。マイナー科目は週1回になるので、授業と授業の間が空きます。1週間完全に空けてしまうと、折角復習をしても記憶から抜けやすくなりますので、スケジュールを工夫し、週の間にもう1日マイナー科目を勉強する日を作ります。
マイナー科目は週1回のペースですが、2年目はそれとともに主要科目の復習も同時に並行して行います。主要科目の択一の勉強を計画に組み込んで、バランスよく回します。
民事訴訟法の講義が終わると、書式攻略講座の基礎編がスタートしますが、書式は「択一知識を書面に表す」ものですので、秋の書式攻略講座「不動産登記法基礎編」が始まる前のこの時期に、不動産登記法の択一知識(および前提となる民法)を仕上げることを目標にしてください。
書式の勉強が始まる
民事訴訟法の次には、書式攻略講座の「不登法基礎編」がスタートし、ここからは書式の勉強も始めることになります。書式が「択一知識を書面に表す」ものであることから、この講座では、この時期までに習得した択一知識を、どのように使って申請書を作成するのかを学びます。